教育コラム Vol.2|すぐ答えを教えない勇気|“待つ”が育てる考える力

📝 教育コラム Vol.2

|すぐ答えを教えない勇気|“待つ”が育てる考える力


1|「どうしたらいい?」と聞かれたとき

「どうしたらいい?」
「これで合ってる?」

最近、そんな言葉を口にする子が増えました。
つい助けてあげたくなって、すぐに答えを伝えたくなる気持ち――。
その優しさの中には、「困らせたくない」「早くできるようにしてあげたい」という親心が込められています。

けれど、その“すぐに教えること”が、子どもにとって大切な「考える時間」をそっと奪ってしまうこともあるのです。


2|考える力は、“わからない時間”から育つ

「わからない」という状態は、決して悪いことではありません。
その瞬間こそ、子どもが自分の頭で考え、試行錯誤するチャンスです。

少し立ち止まって、「どう思う?」「どこまでわかった?」と聞いてみるだけで、子どもは自分の中で考えを整理し始めます。

“教えない”というのは、冷たさではなく、考える時間を信じて待つこと。
それが、子どもの思考力と自立心を育てていくのです。


3|リトルワンダーでは、“待つ”を大切にしています

リトルワンダーでは、子どもが「どうしたらいい?」と聞いてきたとき、すぐに答えを教えるのではなく、一緒に考える時間を大切にしています。

「どんな方法があるかな?」
「もしこうだったら、どうなると思う?」

そんな問いかけを重ねながら、子どもが自分で気づく瞬間を見守ります。

子どもが「わかった!」と顔を上げるその瞬間。
私たちは、その小さな表情の中に、成長のサインを見つけています。

その“気づいた瞬間”の笑顔こそが、学びの力を本物にしていくのです。


4|家庭でもできる“小さな待つ練習”

ご家庭でも、ちょっとした工夫で“考える力を育てる待ち方”ができます。

1)すぐに教えず、少しだけ時間を置く
 →「どう思う?」と聞いてから数秒待つだけでも効果的。

2)わかったときに一緒に喜ぶ
 →「自分でできたね!」の言葉が次への原動力になります。

3)間違いも“学びの途中”として受けとめる
 →「そう考えたのね」と、思考のプロセスを認める。

こうした日々の小さな“待つ練習”が、子どもの「自分で考える力」を静かに育てていきます。


5|まとめ:「教えるより、信じて待つ」

子どもが考えている時間は、何もしていない時間ではありません。

その静かな数分の中に、“考える力”と“自信の芽”が育っています。

リトルワンダーでは、この「待つ勇気」を大切にしながら、子どもたちが自分の力で気づき、動き出せる学びを支えています。

子ども一人ひとりの「考える時間」を大切にできるのは、少人数で、一人にしっかり向き合えるリトルワンダーだからこそ。
特別なことをしているわけではなく、目の前の子どもの“今”を丁寧に見つめる。そんな当たり前を大切にしています。


📖 このテーマに共感された方へ

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🌱 教育コラムVol.1「できた!が育つ家庭学習」も合わせてご覧ください。

“どうしたらいい?”が“こうしてみよう!”に変わる瞬間を、これからも一緒に見守っていけたら嬉しいです。